CAN-1-1-15
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CAN-1-1-15 初等力学正典

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【補足説明欄】

1行目の上の行の「第3章 質点系の力学」は、CAN-1-1-15〜CAN-1-1-28の記事のタイトルです。2016.02.10

1行目の [1]一般論 は、CAN-1-1-15-2〜CAN-1-1-17-11の記事のタイトルです。2016.02.10

2行目の「@原理」は、3〜14行目の記事のタイトルです。2016.02.10,20

3行目の「質点」という言葉の意味は、CAN-1-1-4の補足説明欄に書かれています。2016.02.20

3行目の「質点系」という言葉の意味は、質点の集団という意味ですが、単なる集団ではなく仕組を備えている、というニュアンスが「系」という言葉に込められています。
太陽系という単語における「系」という語の使い方も、これでしょう。
「系」は英語では system です。
因みに、集合は英語では set です。
集団の英訳は group ですが、数学や物理学では group という単語は「群」という数学用語に当てられています。2016.02.16,20;2016.03.06

5,6行目の式がCAN-1-1-4-3〜6の意味での「Pi の運動方程式」に成っている事、に気を付けて下さい。2016.02.20;2016.05.15

6,9行目の {1, ・・・, n} - {i} は、{j| j∈{1, ・・・, n} and j≠i} の事です。
つまり、集合 {1, ・・・, n} から要素 i を取り除いて得られる集合が、{1, ・・・, n} - {i} です。
これが当典以外でも通用する記号法であるか否か、は知りません。2016.02.10,20

7,8行目の式は、力の法則(COM-1-5-11,12)を、表しています。
8行目に書かれている力の法則は、力を及ぼす質点の位置や速度への依存性をも持っている、という点で、COM-1-5-11,12で説明されている力の法則とは違います。2016.02.10,14,20

7行目の右辺では、関数と関数の値を区別する記号法、が採用されています。
つまり、右辺を「Firi(t) と dri(t)/dt と t の関数だ」という風に読む、のは間違いです。
「関数 Fi の 変数 (ri(t), dri(t)/dt, t) に対する値は Fi(ri(t), dri(t)/dt, t) だ」という風に読む、のが正しい読み方です。
この記号法は、関数は定義域の元(変数)に値域の元(値)を対応させる写像であり値域の元とは別だ、という精密な数学上の認識、に立脚しています。
y = f(x) の f が関数なのであって y が関数なのではない、という認識です。
関数と関数の値を区別しない「y は x の関数である」式の言い方で言えば「Fi(t) が ri(t), dri(t)/dt, t のどういう関数であるかを表しているのが右辺の Fi だ」「y が x のどういう関数であるかを表しているのが f だ」と言えます。
この理解の仕方を正確に反映させる為には本当は右辺では、Fi の代わりに fi という文字を使うなど、左辺とは別の文字を使うべきです。
右辺の関数 Fi は、以下の2つの条件によって、定義されます。
[A] Fi は { (x, u, t) | xu もベクトルであり、かつ t は実数だ} の元をベクトルに写す写像だ。
[B] 時刻が t で、Pi の位置が x で速度が u の時に、Pi に S 以外の実在から働く力は Fi(x, u, t) だ。
何か当たり前の事を回りくどく書いている、と思われるといけないので、この定義の必要性を説明します。
この定義を理解した上でなら例えば、Fi(dri(t)/dt, ri(t), t) という記号列は文法エラーでも Fi(ri(t), dri(t)/dt, t) の言い換えでもない、という事が分かりますが、関数と関数の値を区別しない理解の仕方では、そういう事が分かりません。
そういう意味で、上記の定義は必要なわけです。
因みに、Fi(dri(t)/dt, ri(t), t) というベクトルが表しているのは、もし Pi の位置が dri(t)/dt で速度が ri(t) だったなら Pi が受ける外力はどうだっただろうか、という仮定の質問に対する答えです。
位置と速度では次元が違うのでそんな置き換えは出来ない、という批判は、CAN-1-1-14の補足説明欄の赤枠内の説明、によって無効です。
関数と関数の値を区別する精密な理解の仕方が、どうしても必要に成るのは、解析力学の学習においてです。
初等力学の学習においては、どうしても必要という程では、ありません。
このページでは私は、力の法則という物を出来るだけ一般的に書こうとした為に、関数と関数の値を区別する記号法を使いましたが、関数と関数の値の区別を曖昧にしたまま読み進んでも初等力学正典は読める、と思います。2016.02.14,16,20;2016.03.06

8行目の右辺でも、関数と関数の値を区別する記号法、が採用されています。
つまり、右辺を「Fikri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t の関数だ」という風に読む、のは間違いです。
「関数 Fik の 変数 (ri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) に対する値は Fik(ri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) だ」という風に読む、のが正しい読み方です。
関数と関数の値を区別しない「y は x の関数である」式の言い方で言えば「Fik(t) が ri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t のどういう関数であるかを表しているのが右辺の Fik だ」と言えます。
この理解の仕方を正確に反映させる為には本当は右辺では、Fik の代わりに fik という文字を使うなど、左辺とは別の文字を使うべきです。
右辺の関数 Fik は、以下の2つの条件によって、定義されます。
[C] Fik は { (x, y, u, v, t) | x, y, u, v はいずれもベクトルであり、かつ t は実数だ} の元をベクトルに写す写像だ。
[D] 時刻が t で、Pi の位置が x で速度が u で、Pk の位置が y で速度が v の時に、Pi が Pk から受ける力は Fik(x, y, u, v, t) だ。
この定義の必要性を説明します。
この定義を理解した上でなら例えば、Fik(rk(t), ri(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) という記号列は文法エラーでも Fik(ri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) の言い換えでもない、という事が分かりますが、関数と関数の値を区別しない理解の仕方では、そういう事が分かりません。
そういう意味で、上記の定義は必要なわけです。
因みに、Fik(rk(t), ri(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) というベクトルが表しているのは、もし Pi の位置と Pk の位置が実際とは逆だったなら Pi が Pk から受ける力はどうだっただろうか、という仮定の質問に対する答えです。
Fik(rk(t), ri(t), drk(t)/dt, dri(t)/dt, t) = Fki(rk(t), ri(t), drk(t)/dt, dri(t)/dt, t)
という結論が論理的に導出される事、も有りません。
左辺も右辺も、rk(t) の位置にある質点が ri(t) の位置にある質点から受ける力、を表していますが、左辺では rk(t) の位置にある質点は Pi であり ri(t) の位置にある質点は Pk である、のに対して、右辺では rk(t) の位置にある質点は Pk であり ri(t) の位置にある質点は Pi だ、からです。2016.02.14,15,16,20;2016.03.06

9行目の「i∈{1, ・・・, n}」は「i∈{1, ・・・, n} である様な i」という意味です。
「i∈{1, ・・・, n} である事」という意味ではありません。
これは、当典以外でも通用する記号法です。
この様な語法は英語において、過去分詞や形容詞による後置修飾、という形で見られます。
「the food eaten」の意味は「食べられた食品」ですが、この表現においては、eaten が the food を後置修飾(後ろから修飾)しています。
「i∈{1, ・・・, n}」という表現においては、「∈{1, ・・・, n}」が「i」を後置修飾しています。2016.02.20;2016.03.06

9行目の「k∈{1, ・・・, n} - {i}」の意味は「k∈{1, ・・・, n} - {i} である様な k」という意味です。2016.02.20;2016.03.06

9,10行目には、「全ての i, k, t に対して成り立つ事」という風に書かれていますが、これは分かり難い書き方です。
「全ての i, t に対して5,6行目の式が成り立ち、かつ、全ての i,t に対して7行目の式が成り立ち、かつ、全ての i, k, t に対して8行目の式が成り立つ」という条件、がSを支配する法則です。
その事を短く書こうとして、文章が分かり難く成っています。2016.02.10,20;2016.03.06

2〜14行目について。
高校物理では、運動方程式 F = MA は、力 F と 質量 M と 加速度 A の関係を与える代数学的な(加減乗除算の範囲内での)関係式と見なされるべき物でした。
初等力学正典第2章では、運動方程式を微分方程式と見て解く、という事を行ないました。
この段階では、運動方程式は運動を解に持つ微分方程式だ、という認識がかなり濃厚に成って来ますが、まだ、力はどうなのか、という関心も残っています。
この段階では例えば、束縛力の大きさを求めよ、といった問題が出される事があります。
初等力学正典第3章以降では、初等力学以外の科目でも、運動方程式の位置付けは、ほとんど、運動を解に持つ微分方程式、という位置付けだけに成り(運動の法則の式単体ではなく、運動の法則の式に力の法則の式を代入して得られる式を、運動方程式と呼ぶ様に成り)、力はどうなのか、という関心は、ほとんど持たれなく成ります。2016.02.14,15,20

2〜14行目の記事に対する補足説明がCOM-1-13, COM-1-14に書かれています。2016.02.10

15行目の「A作用反作用の法則と全運動量の変化」は、16〜22行目の記事のタイトルです。2016.02.10

16〜18行目について。
「Sの内力が作用反作用の法則に従う」とは、Pi が Pk から受ける力と Pk が Pi から受ける力は大きさが同じで向きが反対だ、という意味です。
この事は、
Fik(t) = -Fki(t)
という式で表されます。
Fik(x, y, u, v, t) = -Fki(y, x, v, u, t) が恒等式ならば、
Fik(t) = Fik(ri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) ∵8行目の式
    = -Fki(rk(t), ri(t), drk(t)/dt, dri(t)/dt, t)
    = -Fki(t) ∵8行目の式
だから、Sの内力は作用反作用の法則に従います。
この様に、作用反作用の法則は、力の法則から導き出されるべき物です。
力の法則が Fik(x, y, u, v, t) = -Fki(y, x, v, u, t) という性質を持っているならば、その力の法則から作用反作用の法則が導き出されますが、力の法則が Fik(x, y, u, v, t) = -Fki(y, x, v, u, t) という性質を持っていなければ、作用反作用の法則は成り立ちません。
どんな力の法則も必ず Fik(x, y, u, v, t) = -Fki(y, x, v, u, t) という性質を持っている、のかどうかは、反例を探す事によって検証されるべき事です。2016.02.17,20;2016.03.06;2016.05.11,13,15

19,20行目の式の右辺では、Fi(t) の (t) を書き忘れています。
正しくは

です。2016.02.17

19,20,27,28行目の式中の mi(d/dt)ri(t) が「時刻 t における質点 Pi の運動量(CAN-1-1-4-17〜21)」である事、に気を付けて下さい。2016.02.17;2016.05.15

19,20行目の式の導出は、TEC-0-1-40-2〜9で行なわれています。2016.02.10

23行目の「B中心力仮説と全角運動量の変化」は、24〜30行目の記事のタイトルです。2016.02.10

25,27,28行目の記号×は、ベクトルの外積を表しています。2016.02.17

24〜26行目について。
「Sの内力が中心力である」とは、Pi が Pk から受ける力を表す矢印が Pi と Pk を結ぶ直線上に存する、という意味です。
この事は、
[ri(t) - rk(t)]×Fik(t) = 0
という式で表されます。
(x - yFik(x, y, u, v, t) = 0 が恒等式ならば、
[ri(t) - rk(t)]×Fik(t)
 = [ri(t) - rk(t)]×Fik(ri(t), rk(t), dri(t)/dt, drk(t)/dt, t) ∵8行目の式
 = 0
だから、Sの内力は中心力です。
力の法則が (x - yFik(x, y, u, v, t) = 0 という性質を持っているならば、その力の法則から内力は中心力である事が導き出されますが、力の法則が (x - yFik(x, y, u, v, t) = 0 という性質を持っていなければ、内力は中心力には成りません。
どんな力の法則も必ず (x - yFik(x, y, u, v, t) = 0 という性質を持っている、のかどうかは、反例を探す事によって検証されるべき事です。2016.02.17,20;2016.05.11,13,15

27,28行目の式中の ri(t)×mi(d/dt)ri(t) が「時刻 t における質点 Pi の角運動量(CAN-1-1-4-25)」である事、に気を付けて下さい。2016.02.17;2016.05.15

27,28行目の ri(t)×Fi(t) が 29,30行目に添え書きされている様に「Pi に働く外力のモーメント」である事は、CAN-1-1-4-26への補足説明に書かれている「力のモーメント」という言葉の定義から、分かります。2016.05.18

27,28行目の式の導出は、TEC-0-1-40-12〜24で行なわれています。2016.02.10

脚注の「COM-1-13〜」は誤りです。正しくは「COM-1-13,14」です。





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【SEOテキスト】宇田雄一,03.12.7,第3章,質点系の力学,[1]一般論,@原理,質点P1,P2,・・・・・,Pnより成る質点系Sを支配する法則は、方程式:,mi,d2,-,dt2,ri(t)=Fi(t)+,j∈{1,・・・,n}-{i},Fij(t),Fi(t)=Fi(ri(t),i(t),t),Fik(t)=Fik(ri(t),rk(t),i(t),k(t),t),が全てのi∈{1,・・・,n},k∈{1,・・・,n}-{i}と全ての実数tに対して成り立つ事として表される。ただし、miはPiの質量を表し、ri(t)は時刻tにおけるPiの位置ベクトルを表し、Fi(t)はS以外の実在からPiが時刻tに受ける力を表し、Fik(t)はPkからPiが時刻tに受ける力を表す。Fi(t)を外力、Fik(t)を内力と呼ぶ。,A作用反作用の法則と全運動量の変化,Fik(x,y,u,v,t)=-Fki(y,x,v,u,t)が恒等式になる場合、つまり、Sの内力が作用反作用の法則に従う場合、次式が成り立つ。,d,-,dt,n,,i=1,[mi,d,-,dt,ri(t)]=,n,i=1,Fi,全運動量,B中心力仮説と全角運動量の変化,Sの内力が作用反作用の法則に従い、かつ中心力である場合、すなわち(x-y)×Fik(x,y,u,v,t)=0が恒等式になる場合、次式が成り立つ。,d,-,dt,,n,i=1,[ri(t)×mi,d,-,dt,ri(t)]=,n,i=1,[ri(t)×Fi(t)],全角運動量,Piに働く外力のモーメント