【補足説明欄】
2,3行目では、ri(t) を ri と略記し、をと略記しています。2016.05.13,14
4〜9行目では、CAN-1-1-15-7の Fi(t) を Fi と略記し、CAN-1-1-15-8の Fik(t) を Fik と略記しています。2016.05.09,15
4,5行目の等号の成立根拠は、CAN-1-1-15-5,6の式です。2016.02.11
6,7行目の等号の成立根拠は、以下です。
※の成立は、左辺も右辺も「Fij を第 i 行第 j 列に持つ行列の対角成分以外の全ての成分を足せ」という式に成っている事、から分かります。2016.02.11,13;2016.03.07;2019.06.03
9,15行目の 0 は誤りです。
正しくは 0 です。
つまり、数字のゼロではなくゼロベクトルを書く必要がありました。2016.02.13;2016.03.07
8行目の縦等号の成立根拠は、Fji(t) = -Fij(t) である事です。
Fji(t) = -Fij(t) の成立根拠は、CAN-1-1-15-16〜18への補足説明に書かれています。2016.02.11;2016.05.09,15
12〜24行目では、ri(t) を ri と略記し、をと略記し、をと略記しています。2016.05.13,14
14,15行目の等号の成立根拠は、積の微分法です。2016.05.15
14,15行目の波線部分がゼロベクトルに成る事は、平行なベクトル同士の外積はゼロベクトルである事、および dri(t)/dt と midri(t)/dt が平行である事、から分かります。2016.02.13;2016.03.07;2016.05.15
16〜24行目では、CAN-1-1-15-7の Fi(t) を Fi と略記し、CAN-1-1-15-8の Fik(t) を Fik と略記しています。2016.05.09,15
16,17行目の等号の成立根拠は、CAN-1-1-15-5,6の式です。2016.02.13
20行目の縦等号の成立根拠は、6,7行目の等号の成立根拠と同様です。
ただし、6,7行目の等号と違って、20行目の縦等号では、ri×Fij というベクトルを第 i 行第 j 列に持つ行列、を考えます。2016.02.13,18;2016.03.07;2016.05.15;2019.06.03
23行目の縦等号の成立根拠は、Fji(t) = -Fij(t) である事です。
Fji(t) = -Fij(t) の成立根拠は、CAN-1-1-15-16〜18への補足説明に書かれています。2016.02.13;2016.05.09,13,15
24行目の等号の成立
[ri(t) - rj(t)]×Fij(t) = 0
の根拠は、CAN-1-1-15-24〜26への補足説明に書かれています。2016.02.13;2016.05.09,13,15
27〜30行目では、をと略記し、をと略記しています。
27〜30行目では、U(r1(t), ・・・, rn(t)) を U と略記しています。
U はCAN-1-1-16-14,15で定義されている関数です。2016.05.18,24;2019.06.12
29,30行目の (dri/dt)・∇iU は、
(dri/dt)・{[i(∂/∂xi) + j(∂/∂yi) + k(∂/∂zi)][U(r1, ・・・, rn)]}
を略記した物です。
ただし ri = xii + yij + zik とします。2016.05.08,09,14,16,18,20,24;2019.06.12
29,30行目の等号の成立根拠は、
(d/dt)|dri/dt|2
= (d/dt)[(dri/dt)・(dri/dt)]
= [(d/dt)(dri/dt)]・(dri/dt) + (dri/dt)・[(d/dt)(dri/dt)] ∵積の微分法
= 2[(d/dt)(dri/dt)]・(dri/dt)
= 2(d2ri/dt2)・(dri/dt)
である事と、
(d/dt)[U(r1, ・・・, rn)]
= Σi=1n { (dxi/dt)[∂U(r1, ・・・, rn)/∂xi] + (dyi/dt)[∂U(r1, ・・・, rn)/∂yi] + (dzi/dt)[∂U(r1, ・・・, rn)/∂zi] } = Σi=1n [(dxi/dt)i + (dyi/dt)j + (dzi/dt)k]・{[∂U(r1, ・・・, rn)/∂xi]i + [∂U(r1, ・・・, rn)/∂yi]j + [∂U(r1, ・・・, rn)/∂zi]k}
= Σi=1n (dri/dt)・{[i(∂/∂xi) + j(∂/∂yi) + k(∂/∂zi)][U(r1, ・・・, rn)]} ∵下の赤枠内の(26)
である事です。(ri = xii + yij + zik) //2016.05.08,15,16,18,20,24;2019.06.12
以下においては、「関数」と「関数の値」を区別します。(CAN-1-1-15-7,8の補足説明)
f, g を関数(値が実数や複素数である様な関数)とするとき、f + g は、
(f + g)(x) = f(x) + g(x) ・・・(1)
つまり、x での値が f(x) + g(x) である事、によって定義される関数です。
さらに、c を実数や複素数とするとき、cf は、
(cf)(x) = c[f(x)] ・・・(2)
つまり、x での値が c[f(x)] である事、によって定義される関数です。
(cf)(x) と c[f(x)] が違わないので、括弧を省略して cf(x) という書き方も用いられます。
cf(x) ≡ (cf)(x) = c[f(x)] ・・・(2a)
a, b を実数や複素数とするとき、af + bg は x での値が
(af + bg)(x) = a[f(x)] + b[g(x)] ・・・(3)
である事によって定義される関数だ、という事が以上の定義から分かります。
(af + bg)(x)
= (af)(x) + (bg)(x) ∵(1)
= a[f(x)] + b[g(x)] ∵(2)
f, g がベクトル値関数(値がベクトルである様な関数)の場合にも、f + g, cf は、それぞれ、
(f + g)(x) = f(x) + g(x) ・・・(4)
(cf)(x) = c[f(x)] ・・・(5)
という条件によって定義されるベクトル値関数であり、この事から、 af + bg は
(af + bg)(x) = a[f(x)] + b[g(x)] ・・・(6)
という条件によって定義されるベクトル値関数だ、という事が分かります。
f(x) と g(x) がベクトルである事、に気を付けて下さい。
(cf)(x) と c[f(x)] が違わないので、括弧を省略して cf(x) という書き方も用いられます。
cf(x) ≡ (cf)(x) = c[f(x)] ・・・(5a)
f を関数とし、v をベクトルとするとき、vf は、
(vf)(x) = [f(x)]v ・・・(7)
によって定義されるベクトル値関数です。
(vf)(x) と v[f(x)] が違わないので、括弧を省略して vf(x) という書き方も用いられます。
vf(x) ≡ (vf)(x) = v[f(x)] ・・・(7a)
f, g を関数とし、u, v をベクトルとするとき、uf + vg は x での値が
(uf + vg)(x) = [f(x)]u + [g(x)]v ・・・(8)
である事によって定義されるベクトル値関数だ、という事が以上の定義から分かります。 (uf + vg)(x)
= (uf)(x) + (vg)(x) ∵(4)
= [f(x)]u + [g(x)]v ∵(7)
f, g, h を関数とし、i, j, k を CAN-1-1-1-11〜16 の単位ベクトルとするとき、x での値が
(if + jg + kh)(x) = [f(x)]i + [g(x)]j + [h(x)]k ・・・(9)
である事によって定義されるベクトル値関数が if + jg + kh と書かれる事も、(8)と同様です。
f, g, h を関数とし、a, b, c を実数や複素数とするとき、af + bg + ch という関数を、
(ai + bj + ck)・(if + jg + kh)
とも書く事にします。 (ai + bj + ck)・(if + jg + kh) ≡ af + bg + ch ・・・(10)
これは、ベクトル同士の内積に倣っての事です。
ここまでの定義は、「f, g, h を演算子(関数を関数に写す写像)とする」「f, g を演算子(関数をベクトル値関数に写す写像)とする」「x を関数とする」という風に読み替えても、通用します。
その事を、以下に書きます。
F, G を演算子(関数を関数に写す写像)とし、a, b, c を実数や複素数とし、f を関数とするとき、
(F + G)(f) ≡ F(f) + G(f) ・・・(11)
(cF)(f) ≡ c[F(f)] ・・・(12)
(aF + bG)(f) = a[F(f)] + b[G(f)] ・・・(13)
これらの式の右辺の F(f) と G(f) はいずれも関数である事、に気を付けて下さい。
(cF)(f) と c[F(f)] が違わないので、括弧を省略して cF(f) という書き方も用いられます。
cF(f) ≡ (cF)(f) = c[F(f)] ・・・(12a)
F, G を演算子(関数をベクトル値関数に写す写像)とし、a, b, c を実数や複素数とし、f を関数とするとき、
(F + G)(f) ≡ F(f) + G(f) ・・・(14)
(cF)(f) ≡ c[F(f)] ・・・(15)
(aF + bG)(f) = a[F(f)] + b[G(f)] ・・・(16)
これらの式の右辺の F(f) と G(f) はいずれもベクトル値関数である事、に気を付けて下さい。
(cF)(f) と c[F(f)] が違わないので、括弧を省略して cF(f) という書き方も用いられます。
cF(f) ≡ (cF)(f) = c[F(f)] ・・・(15a)
F, G を演算子(関数を関数に写す写像)とし、u, v をベクトルとし、f を関数とするとき、
(uF)(f) ≡ u[F(f)] ・・・(17)
(uF + vG)(f) = u[F(f)] + v[G(f)] ・・・(18) これらの式の右辺の F(f) と G(f) はいずれも関数である事、に気を付けて下さい。
(uF)(f) と u[F(f)] が違わないので、括弧を省略して uF(f) という書き方も用いられます。
uF(f) ≡ (uF)(f) = u[F(f)] ・・・(17a)
F, G, H を演算子(関数を関数に写す写像)とし、f を関数とするとき、 (iF + jG + kH)(f) ≡ i[F(f)] + j[G(f)] + k[H(f)] ・・・(19)
これらの式の右辺の F(f) と G(f) と H(f) はいずれも関数である事、に気を付けて下さい。
F, G, H を演算子(関数を関数に写す写像)とし、a, b, c を実数や複素数とするとき、aF + bG + cH という演算子を、
(ai + bj + ck)・(iF + jG + kH)
とも書く事にします。
(ai + bj + ck)・(iF + jG + kH) ≡ aF + bG + cH ・・・(20)
関数の値を微分する演算子(TEC-0-1-43の補足説明欄の赤枠内)についても、以上と同様の記号法を定義しておきます。
[c(d/dx)][f(x)] ≡ c{(d/dx)[f(x)]} ・・・(21) → c(d/dx)[f(x)] と書いてもよい
[(∂/∂x) + (∂/∂y)][f(x, y, ・・・)] ≡ (∂/∂x)[f(x, y, ・・・)] + (∂/∂y)[f(x, y,
・・・)] ・・・(22)
[a(∂/∂x) + b(∂/∂y)][f(x, y, ・・・)] = a{(∂/∂x)[f(x, y, ・・・)]} + b{(∂/∂y)[f(x,
y, ・・・)]} ・・・(23)
[v(d/dx)][f(x)] ≡ {(d/dx)[f(x)]}v ・・・(24)
[u(∂/∂x) + v(∂/∂y)]f(x, y, ・・・) = {(∂/∂x)[f(x, y, ・・・)]}u + {(∂/∂y)[f(x, y, ・・・)]}v ・・・(25)
[i(∂/∂x) + j(∂/∂y) + k(∂/∂z)][f(x, y, z)] = {(∂/∂x)[f(x, y, z)]}i + {(∂/∂y)[f(x, y, z)]}j + {(∂/∂z)[f(x, y, z)]}k ・・・(26)
(ai + bj + ck)・[i(∂/∂x) + j(∂/∂y) + k(∂/∂z)] ≡ a(∂/∂x) + b(∂/∂y) + c(∂/∂z) ・・・(27)
(v・∇x)[f(x, ・・・)]
= {(v1i + v2j + v3k)・[i(∂/∂x1) + j(∂/∂x2) + k(∂/∂x3)]}[f(x, ・・・)]
= [v1(∂/∂x1) + v2(∂/∂x2) + v3(∂/∂x3)][f(x, ・・・)] ∵(27)
= v1{(∂/∂x1)[f(x, ・・・)]} + v2{(∂/∂x2)[f(x, ・・・)]} + v3{(∂/∂x3)[f(x, ・・・)]} ∵(23)
= (v1i + v2j + v3k)・({(∂/∂x1)[f(x, ・・・)]}i + {(∂/∂x2)[f(x, ・・・)]}j + {(∂/∂x3)[f(x, ・・・)]}k)
= (v1i + v2j + v3k)・{[i(∂/∂x1) + j(∂/∂x2) + k(∂/∂x3)][f(x, ・・・)]} ∵(26)
= v・{∇x[f(x, ・・・)]} ・・・(28) → v・∇x[f(x, ・・・)] と書いてもよい
ただし、∇x は TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(16a)で定義されています。
以下では、TEC-0-1-43の補足説明欄の赤枠内の諸定義を採用します。
TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(5)(6)(7)で定義されている∂1, ∂2, ∂3 は、いずれも関数を関数に写す写像(演算子)だから、任意のベクトル v = ai + bj + ck と、任意の関数 f に対して、
(v・∇)(f) = [(ai + bj + ck)・(i∂1 + j∂2 + k∂3)](f) ∵TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(8)
= (a∂1 + b∂2 + c∂3)(f) ∵(20)
= a[∂1(f)] + b[∂2(f)] + c[∂3(f)] ∵(13)
= (ai + bj + ck)・{i[∂1(f)] + j[∂2(f)] + k[∂3(f)]} ∵(10)
= (ai + bj + ck)・[(i∂1 + j∂2 + k∂3)(f)] ∵(19)
= v・[∇(f)] ∵TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(8)
この結果を、出来るだけ括弧を省略して書くと、
(v・∇)f = v・(∇f) ・・・(29)
したがって、この式の括弧も省略できます。
v・∇f ≡ (v・∇)f = v・(∇f) ・・・(30)
さて、f(x) は v・∇の変域の元でも∇の変域の元でもないので、v・∇f(x) を v・∇[f(x)] と解釈する事は不可能です。
したがって v・∇f(x) は、v・[(∇f)(x)] と解釈されるか、または [(v・∇)f](x) と解釈されるか、[v・(∇f)](x) と解釈されるしかありません。
しかし、3つの解釈は差を生まないので、v・∇f(x) という書き方をしても、意味の曖昧さは生じません。
v・∇f(x) ≡ v・[(∇f)(x)] = [(v・∇)f](x) = [v・(∇f)](x) ・・・(31)
3つの解釈が差を生まない事の理由は、
[(v・∇)f](x) = [v・(∇f)](x) ∵(29)
である事と、
v・[(∇f)(x)]
= (ai + bj + ck)・{[(i∂1 + j∂2 + k∂3)f](x)} ∵TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(8)
= (ai + bj + ck)・{[(i(∂1f) + j(∂2f) + k(∂3f)](x)} ∵(19)
= (ai + bj + ck)・{[(∂1f)(x)]i + [(∂2f)(x)]j + [(∂3f)(x)]k} ∵(9)
= a[(∂1f)(x)] + b[(∂2f)(x)] + c[(∂3f)(x)]
= [a(∂1f) + b(∂2f) + c(∂3f)](x) ∵(3)
= {(ai + bj + ck)・[i(∂1f) + j(∂2f) + k(∂3f)]}(x) ∵(10) = {(ai + bj + ck)・[(i∂1 + j∂2 + k∂3)f]}(x) ∵(19)
= [v・(∇f)](x) ∵TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(8)
∴ v・[(∇f)(x)] = [v・(∇f)](x)
である事です。
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以上と同様の理由によって、∇i の定義としてTEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(13)を採用すると、次の様に成ります。
(dri/dt)・∇iU ≡ [(dri/dt)・∇i]U = (dri/dt)・(∇iU) ・・・(32)
(dri/dt)・∇iU(r1, ・・・, rn)
≡(dri/dt)・[(∇iU)(r1, ・・・, rn)] = {[(dri/dt)・∇i]U}(r1, ・・・, rn) = [(dri/dt)・(∇iU)](r1, ・・・, rn) ・・・(33)
この事と (∇iU)(r1, ・・・, rn) = [i(∂/∂xi) + j(∂/∂yi) + k(∂/∂zi)][U(r1, ・・・, rn)] ∵ TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(14a)
である事から、TEC-0-1-40-29,30の (dri/dt)・∇iU を、TEC-0-1-43補足説明欄赤枠内(13)で定義されている ∇i を使っての (dri/dt)・∇iU(r1, ・・・, rn) だ、と解釈しても結果に差は出ません。
(d/dt)U(r1(t), ・・・, rn(t)) = Σi=1n [dri(t)/dt]・[(∇iU)(r1(t), ・・・, rn(t))] ・・・(34)
2016.05.16,17,18,20;2019.06.11,12 |
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