COM-1-13
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COM-1-13 初等力学正典

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 CAN-1-1-15 

 COM-1-15 

 第 2 章














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【補足説明欄】

6行目について。
電場と磁場が質点の運動に及ぼす影響は、CAN-1-1-14-9〜18で解説されています。
電場・磁場の値が全時間・全空間に渡ってゼロ・ベクトルである場合には、電場・磁場が質点に及ぼす力は全時間に渡ってゼロ・ベクトルです。
質点が電場と磁場に及ぼす影響は、電磁気学正典に書かれています。
COM-1-13-6,7では「電場・磁場がゼロ」という前提を置くよりは「電場・磁場が存在しない」という前提を置いた方が良かった、と今(2016年03月09日)では思っています。2016.02.18;2016.03.09

8行目の「連続体」について、COM-1-15-1〜11に、補足説明があります。2016.03.09

15〜17行目について。
Pの運動の法則(COM-1-5-10)として第2章「質点の力学」の運動方程式(CAN-1-1-4-6)を無修正で採用できる事、の根拠は、CAN-1-1-15-5,6の式がCAN-1-1-4-6の式の特別な場合に成っている事、です。2016.02.18;2016.03.09

17,18行目の「力の法則」という言葉の意味は、COM-1-5-11,12に書かれています。
COM-1-13-17,18の「Pに働く力の法則」は、COM-1-13-23〜27に書かれている方法によって抽出された‘質点の力学’における‘力の法則’だから、CAN-1-1-15-7の形をしておらず、もっと複雑です。
その意味で、COM-1-5-11,12に書かれている力の法則、の枠内に収まらない物です。
「第2章で考えたものほど簡単ではない」とは、そういう意味であり、「CAN-1-1-15-7,8は複雑です」という意味、ではありません。2016.02.18;2016.03.09;2016.05.03

19,20行目について。
CAN-1-1-15-5,6が運動の法則を表し、CAN-1-1-15-7,8が力の法則を表しています。

20,21行目について。
このページでの推論は、作用反作用の法則(CAN-1-1-15-16〜18)を前提として必要とする物、ではありません。
Pに力を及ぼす質点は一般にはPから力を受ける、という事だけを仮定しての推論です。2016.02.18;2016.03.09

22行目の「運動」は、位置と時刻の関数関係の事です。
瞬間的な運動状態の事ではありません。2016.03.10

24行目の「初速度」と「初期位置」について、COM-1-15-13〜24に、補足説明があります。2016.03.09

23〜26行目について。
PSを支配する法則が2階の連立微分方程式で表されるので、全ての質点の初速度と初期位置を与えれば、全ての質点の運動が全時刻に渡って確定します。
つまり、r1(0), r2(0), ・・・ を初期位置と考え、v1(0), v2(0), ・・・ を初速度と考えれば、ri(t) は t; r1(0), r2(0), ・・・; v1(0), v2(0), ・・・ の関数だ、と分かります。
ri(t) = ri(t; r1(0), r2(0), ・・・; v1(0), v2(0), ・・・)
これを、P以外の全ての質点の初速度と初期位置が与えられれば全ての質点の運動がPの初期位置・初速度の関数として決まる、という風に読み変える事が出来ます。
したがって、P以外の全ての質点の初速度と初期位置が与えられればPの運動もPの初期位置・初速度の関数として決まります。
これは、Pを支配する質点の力学が与えられた事に他なりません。2016.02.18;2016.03.09;2016.05.01,03

29,30行目の「Pの質量のみが他のいずれの質点の質量よりも著しく小さい場合」という限定は不完全です。
「P以外の質点がPから受ける影響が無視できるぐらいに小さい場合」という風に書くべきでした。
Pの質量が小さくても、PがP以外の質点に大きな力を及ぼせば、Pを従わせる質点の力学は、複雑に成ってしまいます。2016.05.01,02

30行目の続きが次ページに書かれています。2016.02.18







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【SEOテキスト】宇田雄一,03.12.29,[問題40]難問,CAN-1-1-15に基づけば「質点系の力学」の中で第2章の「質点の力学」はどの様に位置付けられ評価されるかを述べよ。答:簡単のため、特に電場・磁場の値が全時間・全空間に渡ってゼロ・ベクトルである場合を考えてみよう。そして連続体はどこにも存在しないものと仮定しよう。すると、宇宙全体を見渡して存在するのは質点だけで、その全ての質点をひとまとめにして1つの質点系と考える事が出来る。この質点系をPSと呼ぶ事にする。PSを支配するのは質点系の力学だ。いま、PSの中の1つの質点に着目し、これをPと呼ぶ事にする。すると、Pを支配する質点の力学を考える事が出来る。明らかにこの質点の力学は、PSを支配する質点系の力学から制約を受ける。まずPの運動の法則としては、第2章「質点の力学」の運動方程式を無修正で採用できる事が分かる。しかしPに働く力の法則は正確には、第2章で考えたものほど簡単ではない、という事を認めねばならない。なぜなら、質点系の力学の原理も運動の法則と力の法則から成るが、Pに力を及ぼすP以外の質点は、Pから反作用力を受けるため、それらの運動をPの運動とは無関係に予め与えられたものと考える事が出来ないからだ。PSを支配する質点系の力学によれば、P以外の全ての質点の初速度と初期位置を与えれば、Pを支配する質点の力学がPSを支配する質点系の力学から導き出される。これが質点系の力学内における質点の力学の位置付けである。そのようにしてPSの力学から導き出されたPの力学は、一般には非常に複雑であるが、特にPの質量のみが他のいずれの質点の質量よりも著しく小さい場合には、Pの力学の近似