TEC-0-1-45
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TEC-0-1-45 初等力学正典

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[補足説明欄]

2〜24行目の内容は、CAN-1-1-19-16,17の等号の成立根拠です。2019.07.07

2行目の条件は、CAN-1-1-18-24に書かれている、実験室系での入射速度をvとする、という条件を具体的に書いた物です。
入射速度ベクトルの向きは i の向きと同じだと仮定しても一般性を失わないので、そうしています。
「・・・と仮定しても一般性を失わない」という言葉の意味は、CAN-1-1-13-17,18への補足説明の中で説明されています。2019.07.07

3行目の条件は、CAN-1-1-18-24に書かれている、衝突径数をbとする、という条件を具体的に書いた物です。
(r1 - r2)・j → 0 と仮定しても一般性を失わないので、そうしています。2019.07.07,17

4,5行目の左の等号の成立は、
rc = (m1r1 + m2r2)/(m1 + m2)
をtで微分する事によって分かります。
rc = (m1r1 + m2r2)/(m1 + m2)
の成立は、CAN-1-1-16-21,22の式に n = 2 を代入すれば分かります。2019.07.07

4,5行目の右の等号の成立根拠は、以下の2つです。
[根拠1] drc(t)/dt は、t が変化しても変化しない定ベクトルだ。
[根拠2] t → -∞ で drc(t)/dt → [m1/(m1 + m2)]vi
このうちの根拠1の根拠は、CAN-1-1-18-7の式 d2rc(t)/dt2 = 0 です。
根拠2の根拠は、TEC-0-1-45-2の条件と、TEC-0-1-45-4,5の左の等号の成立です。2019.07.07

6〜9行目の内容の根拠は、CAN-1-1-16-26の式(をtで微分して得られる式)およびTEC-0-1-45-2,4,5の条件です。2019.07.07

12行目の内容の根拠は、3行目の条件とTEC-0-1-44-17の内容です。2019.07.07

13行目の内容の根拠は、CAN-1-1-18-14〜17の式です。2019.07.07

14,15行目の根拠は、CAN-1-1-18-23〜CAN-1-1-19-29への補足説明(CAN-1-1-18の補足説明欄に書かれている)に書かれている事情です。
それによれば、r'1(t) - r'2(t) は、Z > 0 の場合の
μ(d/dt)2[r'1(t) - r'2(t)] = Z[r'1(t) - r'2(t)]/|r'1(t) - r'2(t)|3
という微分方程式に従がい、そうであるならば、r'1(t) - r'2(t) と t の関係は、TEC-0-1-29TEC-0-1-35で場合VIIとして明らかにされている r(t) と t の関係に、等しい。
r(t) と t の関係がその様な場合には、limt→-∞|dr(t)/dt| = limt→+∞|dr(t)/dt| だから、
limt→-∞|d[r'1(t) - r'2(t)]/dt| = limt→+∞|d[r'1(t) - r'2(t)]/dt|
だと判断できます。2019.07.07,17

17,18行目の左の等号の成立根拠は、CAN-1-1-18-14,15の式です。2019.07.07

17,18行目の極限値の(→の成立)根拠は、10,11,14,15行目の内容です。2019.07.07

19,20行目では、r'1の散乱角もr'1 - r'2の散乱角φ'に等しい事、を使っています。
その事はCAN-1-1-19-4〜11の図を見れば分かります。
ただし、この図に対する補足説明に書かれている様に、この図には間違いが含まれています。
しかし間違いを修正しても、r'1の散乱角はr'1 - r'2の散乱角φ'に等しい事が、図から分かります。2019.07.07

21,22行目の等号の成立は、CAN-1-1-16-26の式の両辺を t で微分する事によって分かります。2019.07.07

23,24行目の等号「=」は誤りです。
正しくは収束を表す記号「→」です。
等号「=」を記号「→」に書き直して下さい。
この収束は t → +∞ での収束です。
その事も書き忘れられていますね。2019.07.07,17

23,24行目の根拠は、4,5,19,20行目の内容です。2019.07.07

21〜24行目の計算結果および tanφ = (jの係数)÷(iの係数) である事から、CAN-1-1-19-16,17の等号の成立が分かります。2019.07.07,17

27〜30行目には、
Fij(x, y, u, v, w) = -Gmimj(x - y)/|x - y|3
という力の法則は
TEC-0-1-43において U''ij(r) = -Gmimj/r とした場合に相当する、という意味の事が書かれています。
DU''ij(r) = (d/dr)U''ij(r) = Gmimj/r2
TEC-0-1-43-11〜18の計算結果
Fij(x, y, u, v, w) = -[DU''ij(|x - y|)](x - y)/|x - y|
に代入すると、
Fij(x, y, u, v, w) = -[Gmimj/|x - y|2](x - y)/|x - y| = -Gmimj(x - y)/|x - y|3
と成り、これが
-xUij(x, y) = -xU''ij(|x - y|) = -x[-Gmimj/|x - y|] = Gmimjx[1/|x - y|]
に一致する事が、TEC-0-1-45-29,30で、指摘されています。
この一致を以下で確認します。
(∂/∂xk)[1/|x - y|] = (∂/∂xk)[(x1 - y1)2 + (x2 - y2)2 + (x3 - y3)2]-1/2
 = (∂z/∂xk)(d/dz)z-1/2 ・・・ [z ≡ (x1 - y1)2 + (x2 - y2)2 + (x3 - y3)2]
 = 2(xk - yk)[(-1/2)z-3/2]
 = -(xk - yk)z-3/2
 = -(xk - yk)[(x1 - y1)2 + (x2 - y2)2 + (x3 - y3)2]-3/2
 = -(xk - yk)/|x - y|3
x[1/|x - y|] = [i(∂/∂x1) + j(∂/∂x2) + k(∂/∂x3)][1/|x - y|]
     = [-(x1 - y1)/|x - y|3]i + [-(x2 - y2)/|x - y|3]j + [-(x3 - y3)/|x - y|3]k
     = -[(x1 - y1)i + (x2 - y2)j + (x3 - y3)k]/|x - y|3
     = -(x - y)/|x - y|3
だから確かに一致しています。
以上の事およびCAN-1-1-16-9〜17の内容から、n = 2 で外力が無く内力の法則がCAN-1-1-18-20,21ならばP1とP2から成る質点系(全体系)のポテンシャル・エネルギーは
-Gm1m2/|r1 - r2|
であり力学的エネルギー(全エネルギー)は
(1/2)m1|dr1(t)/dt|2 + (1/2)m2|dr2(t)/dt|2 - Gm1m2/|r1(t) - r2(t)|
だと分かります。
n ≧ 3 の場合でも力の法則がCAN-1-1-18-20,21ならば全体系のポテンシャル・エネルギーは
(1/2)Σi=1n Σk≠i [-Gmimk/|ri - rk|]
であり力学的エネルギー(全エネルギー)は
Σi=1n [(1/2)mi|dri(t)/dt|2] + (1/2)Σi=1n Σk≠i [-Gmimk/|ri(t) - rk(t)|]
である事も同様です。
さらに、-Gmimk ≠ Z ≦ 0 でも、Z > 0 でも、力の法則が逆2乗中心力ならば同様です。
ポテンシャル・エネルギーには定数分だけの不定性が許されますが、その不定性を使っても Z < 0 の場合には全体系のポテンシャル・エネルギーや全エネルギーが全ての解に渡って負(マイナス)に成らない様にする事は不可能です。
ニュートン力学においてはエネルギーは負(マイナス)であっても一向に構いません。
この点は相対性理論と決定的に違います。2019.07.07,08,17


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