TEC-0-1-8
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TEC-0-1-8 初等力学正典

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【補足説明欄】

このページの第1行目から第21行目までは、前ページの記事の続きです。2010.11.13

第4行目の「(1)と同様に考え」の部分を省略せずに、第1行目から第6行目までを書き直すと、
 m{[d2r/dt2-r(dθ/dt)2]er+(1/r)[(d/dt)(r2dθ/dt)]eθ}=Frer+Fθeθ+F3k
 ∴{m[d2r/dt2-r(dθ/dt)2]-Fr}er+{m(1/r)[(d/dt)(r2dθ/dt)]-Fθ}eθ-F3k=0
 この式とer,eθ,kの線形独立性から以下の3つの式が導かれる。
 m[d2r/dt2-r(dθ/dt)2]-Fr=0,m(1/r)[(d/dt)(r2dθ/dt)]-Fθ=0,-F3=0
 変形すると、
 m[d2r/dt2-r(dθ/dt)2]=Fr,(m/r)[(d/dt)(r2dθ/dt)]=Fθ,0=F3
という風に成ります。2010.11.17

第9,10行目の「(3)までと同様にして」の部分を省略せずに、第11行目から第13行目までの式の導出過程を書くと、以下の様に成ります。
m{[d2r/dt2-r(dθ/dt)2-r(dφ/dt)2(sinθ)2]er
 +[rd2θ/dt2+2(dr/dt)(dθ/dt)-r(dφ/dt)2(sinθ)cosθ]eθ
 +[(rd2φ/dt2+2(dr/dt)(dφ/dt))sinθ+2r(dθ/dt)(dφ/dt)cosθ]eφ}
=Frer+Fθeθ+Fφeφ
∴ {m[d2r/dt2-r(dθ/dt)2-r(dφ/dt)2(sinθ)2]-Fr}er
 +{m[rd2θ/dt2+2(dr/dt)(dθ/dt)-r(dφ/dt)2(sinθ)cosθ]-Fθ}eθ
 +{m[(rd2φ/dt2+2(dr/dt)(dφ/dt))sinθ+2r(dθ/dt)(dφ/dt)cosθ]-Fφ}eφ
 =0
この式とer,eθ,eφの線形独立性から以下の3つの式が導かれる。
m[d2r/dt2-r(dθ/dt)2-r(dφ/dt)2(sinθ)2]-Fr=0
m[rd2θ/dt2+2(dr/dt)(dθ/dt)-r(dφ/dt)2(sinθ)cosθ]-Fθ=0
m[(rd2φ/dt2+2(dr/dt)(dφ/dt))sinθ+2r(dθ/dt)(dφ/dt)cosθ]-Fφ=0
変形すると、
m[d2r/dt2-r(dθ/dt)2-r(dφ/dt)2(sinθ)2]=Fr
m[rd2θ/dt2+2(dr/dt)(dθ/dt)-r(dφ/dt)2(sinθ)cosθ]=Fθ
m[(rd2φ/dt2+2(dr/dt)(dφ/dt))sinθ+2r(dθ/dt)(dφ/dt)cosθ]=Fφ
2010.11.18

第18,19行目の「伝統の轍(わだち)」は、私(宇田)の造語です。
ここでは私は、(sinθ)2をsin2θと書く習慣の事を、伝統の轍だと言っています。
伝統の轍という言葉には、習慣という意味だけでなく、思考の癖という意味や、歪んでいて真っ直ぐではないという意味も、含まれています。
車輪の轍の様に、習慣が轍を作り、いったん轍が出来ると、ハンドルを取られて轍に沿った走り方しか出来なく成り、ますます轍が深く成る、という皮肉を込めた表現です。2010.11.21

第19行目から第21行目までについて、sinθcosθは[sin(θcos)]θと誤読される恐れもあります。
sinのテイラー級数展開の式を使い、θcosのべき乗を、例えば(θcos)3x=θcos(θcos(θcos x))などと解するならば、
sin(θcos)=θcos-[1/(3!)](θcos)3+[1/(5!)](θcos)5-[1/(7!)](θcos)7+・・・
[sin(θcos)]θ=θcosθ-[1/(3!)](θcos)3θ+[1/(5!)](θcos)5θ-[1/(7!)](θcos)7θ+・・・
 =θcosθ-[1/(3!)]θcos(θcos(θcosθ))+[1/(5!)]θcos(θcos(θcos(θcos(θcosθ))))-[1/(7!)]θcos(θcos(θcos(θcos(θcos(θcos(θcosθ))))))+・・・
という風に考える事が出来るので、[sin(θcos)]θは無意味ではありません。2010.11.13,21

第24行目から第27行目までについて、CAN-1-1-4-6は第27行目の右の等号の成立理由として使われています。2010.11.22

第25,26行目の左の等号の成立は、定数倍の微分の公式と、v2=vvである事を使うと、分かります。
v2=vvである事は、CAN-1-1-2-4,5のv≡|v|と内積の定義より、分かります。2010.11.22

第25,26行目の右の等号の成立は、内積に関する積の微分法を使うと、分かります。2010.11.22

第27行目の左の等号の成立は、v・dv/dt=(dv/dt)・vである事と、CAN-1-1-1-8,9のα≡dv/dtを使うと、分かります。2010.11.22

第30行目において、CAN-1-1-4-6は、最も右の等号の成立根拠として、使われています。
最も左の等号の成立根拠は、CAN-1-1-4-22,23の「mvpと書く」という規約です。
中央の等号の成立根拠は、CAN-1-1-1-8,9のα≡dv/dtです。2010.11.23





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【SEOテキスト】03.8.3宇田雄一m{(r-rθ2)er+1/r[d/dt(r2θ)]eθ}=Frer+Fθeθ+F3k(1)と同様に考えれば以下の3つの式を得る。m(r-rθ)=Fr,m/rd/dt(r2θ)=Fθ,0=F3(4)球座標を用いる場合、F=Frer+Fθeθ+Fφeφとする。CAN-1-1-3-3〜5とCAN-1-1-4-6より(3)までと同様にして以下の3つの式が導かれる。{m[r-rθ2-rφ2(sinθ)2]=Fr,m[rθ+2rθ-rφ2(sinθ)cosθ]=Fθ,m[(rφ+2rφ)sinθ+2rθφcosθ]=Fφ※(3)と(4)ではθ,eθ,Fθの持つ意味が異なる点に注意せよ。※普通はsin2θと書かれるものを僕は(sinθ)2と書いている。その理由はsin2θを文字通り解釈するとsin sinθすなわちsin(sinθ)に成ってしまうからだ。こんな所にも伝統の轍が刻まれている。普通sinθcosθと書かれるものを僕は、(sinθ)cosθと書く。sin(θcosθ)と誤解されるのを防ぐためだ。[問題10]CAN-1-1-4-9,10の公式を導出せよ。CAN-1-1-4-6より、d/dt(1/2mv2)=1/2md/dt(v・v)=1/2m(v・v+v・v)=mα・v=F・v[問題11]CAN-1-1-4-17,18の公式を導出せよ。CAN-1-1-4-6より、p=mv=mα=F