CAN-1-1-25
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CAN-1-1-25 初等力学正典

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【補足説明欄】

1行目の「(3) xyz-規約」は、2〜26行目の記事のタイトルです。2020.12.16

x'1-x'2-x'3系の座標軸を、x1-x2-x3系の座標軸に重ねた状態から、まずx3軸の周りにφだけ回転させ、次にx'2軸の周りにθだけ回転させ、最後にx'1軸の周りにψだけ回転させます。
以上は座標軸の向きについてです。
本当は、x1-x2-x3系の原点とx'1-x'2-x'3系の原点はG(t)の分だけずれています。2020.12.16,18

2〜4行目の式の右辺をM1M2M3とすると、M3はベクトルをx'3軸の周りに-φだけ回転させる行列、M2はベクトルをx'2軸の周りに-θだけ回転させる行列、M1はベクトルをx'1軸の周りに-ψだけ回転させる行列です。
座標軸の回転とベクトルの回転で角度の符号が逆に成る事は、x-規約やy-規約と同じです。
(M1M2M3)[x - G(t)] = (M1M2){M3[x - G(t)]} = M1[M2{M3[x - G(t)]}]
だから、x - G(t) を、まず第3軸の周りに-φだけ回転させ、その結果を第2軸の周りに-θだけ回転させ、その結果を第1軸の周りに-ψだけ回転させて、得られた結果が (M1M2M3)[x - G(t)] です。2020.12.16,22
B-1 = M1M2M3 ∴ x' = B-1[x - G(t)] = (M1M2M3)[x - G(t)] ∵ CAN-1-1-22-17.

6〜16行目では、紙面の横幅が足りないのでB-1の成分を列に分けて書いています。
6〜8行目が第1列、10〜12行目が第2列、14〜16行目が第3列です。
(B-1)jk はB-1の(j, k)成分です。
M1M2M3 = M1(M2M3) である事を使っても、M1M2M3 =(M1M2)M3 である事を使っても、これらの成分を算出する事が出来ます。2020.12.16,22

Euler角は「SO(3)のパラメータ」の一種です。
SO(3)のパラメータとしてEuler角を使うのを私は、剛体の力学でしか見た事が有りません。
だからTEC-0-1-50-6以降で使うx-規約のみを紹介しても良かったのですが、それでは「Euler角とはx-規約の事だ」と誤解される危険が有るし、読者が後で何か別の問題に出会った時にy-規約やxyz-規約が役立つかもしれないので、y-規約とxyz-規約も紹介しました。
しかし、それは言い訳であって本当は、どの教科書にもx-規約とy-規約とxyz-規約がセットで掲載されている、という伝統の轍を矯正する事をここでは私もつい怠けてしまった、というだけの事かもしれません。
SO(3)のパラメータとしては、Euler角ではなく、量子力学正典第2章§2-3[2]空間的回転で使われているθR3の方が、後の勉強につながります。2020.12.22




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【SEOテキスト】宇田雄一,04.2.8,第3章,質点系の力学,(3)xyz-規約,B-1=(,1,0,0,0,cosψ,sinψ,0,-sinψ,cosψ,)(,cosθ,0,-sinθ,0,1,0,sinθ,0,cosθ,)(,cosφ,sinφ,0,-sinφ,cosφ,0,0,0,1,),(,(B-1)11,(B-1)21,(B-1)31,)=(,cosθcosφ,sinψsinθcosφ-cosψsinφ,cosψsinθcosφ+sinψsinφ,),(,(B-1)12,(B-1)22,(B-1)32,)=(,cosθsinφ,sinψsinθsinφ+cosψcosφ,cosψsinθsinφ-sinψcosφ,),(,(B-1)13,(B-1)23,(B-1)33,)=(,-sinθ,cosθsinψ,cosθcosψ,),z,イメージ図,φ,y,θ,ψ,x