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CAN-1-1-6 |
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【補足説明欄】 第3行目から第5行目までについて。 これとは対照的に、量子力学には、2つ以上の物質粒子が同時に同一の状態を占める事は出来ない、という原理(排他原理)があります。 特定の位置に存在する、というのも状態です。 だから量子力学では、排他原理の特別な場合として、2つ以上の物質粒子が同時に同一の位置に存在する事は出来ない、という事が言えます。2011.08.16,17 第6行目の「その様な現象」は「空間の同一領域に同時に2つ以上の物体が存在する事」を指しています。2011.08.15 第5行目から第8行目までについて。 また、ニュートン力学的には、硬い物体がなぜ硬いかも、本来は、その物体の部分相互間に働く力(内力)の法則によって説明されなければいけませんが、物体が無限に硬いという事はその物体が全く変形しないという事であって、質点の運動の束縛条件を導出できる力の法則が無いのと同様に、物体が全く変形しないという事を導出できる力の法則もありません。 非常に硬く非常に変形し難い事を意味する力の法則なら有りますが。 後に質点系の力学のところ(CAN-1-1-22)で全く変形しない剛体というものが登場しますが、剛体の問題は質点系についての束縛問題と見なされます。2011.08.21,23,24,30 第15行目から第17行目について。 今では、そもそも束縛という語が原因のニュアンスを持つので、束縛問題と表現したところで、束縛条件が結果として起こる運動についての情報に過ぎない、という認識を十分には反映できていない気がします。2011.09.02 |
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【SEOテキスト】03.8.18,宇田雄一,CAN-1-1-6,束縛の哲理,ニュートン力学においては、束縛の原因はあくまで力であって、硬い障害物の存在などではない。ニュートン力学の法則の中に、空間の同一領域に同時に2つ以上の物体が存在する事は出来ない、という法則は無い。ニュートン力学では、その様な現象が起こり得ない事を、2つの物体を接触させると、それらは互いに斥力を及ぼし合うからだ、と説明する。硬い障害物の存在が原因となって、結果として質点に束縛条件を満たす運動をさせる力が働くのではなく、質点に丁度都合の良い事に束縛条件を満たす運動をさせる力が働き続ける事が原因となって、結果として束縛条件が満たされるのだ。だから僕は束縛運動という慣れ親しまれている語を捨てて束縛問題という語を使った。束縛運動という語は、束縛という、力に先立つ原因がある事を示唆しているからだ。それに対して束縛問題という語は、束縛条件が、結果として起こる運動についての情報に過ぎない、という認識を反映している。むろん、後者の方が正しい、というのが僕の主張の主旨だ。CAN-1-1-6-3〜7には何ら不明な点は無い。しかし次のCAN-1-1-6-7〜10の束縛力の定義は曖昧だ。なぜなら、質点が予め知られている曲面または曲線上に存し続けるように強制する物体というものが厳密には特定不能だからだ。「強制する」とは、その物体が質点に及ぼす力が、質点が曲面上に存し続ける原因になっている、ということだから、強制する物体を特定するためには、質点が曲面上に存し続ける原因となっている力を特定する必要がある。たとえば一定一様重力場中のある固定点に、伸びも縮みも曲がりもしない質量ゼロの棒の一端が固定されており、他端に質点が固定されている場合、質点が球面上に存し続けるように強制する物体は普通は |
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