TEC-0-2-1
ホーム物理学正典電磁気学正典 > TEC-0-2-1

TEC-0-2-1 電磁気学正典

 次のページ 
 目次 
 


 CAN-2-1-1 

 CAN-2-1-2 














▲このページの上端へ行く

[補足説明欄]

4, 5行目の等号の成立根拠はCAN-2-1-1-25〜27の式です。2021.06.30

6, 7行目の等号の成立根拠は (∂/∂t)u(x, t) = ∂u(x, t)/∂t である事です。2021.06.30

8行目の等号の成立根拠はCAN-2-1-1-25の式です。2021.06.30

9行目の等号の成立根拠は × = 0 である事です。2021.06.30;2021.07.09,18
× = (i1 + j2 + k3)×(i1 + j2 + k3)
 = i×i11 + i×j12 + i×k13
   + j×i21 + j×j22 + j×k23
   + k×i31 + k×j32 + k×k33
 = k(∂12 - ∂21) + j(∂31 - ∂13) + i(∂23 - ∂32) ∵ CAN-1-1-1-12への補足説明, A×A = 0, A×B = -B×A
 = 0 ∵ ∂jk = ∂kj.

11,12行目で説明されているεには「レビチビタの反対称テンソル」という名前が付いていますが、このεもテンソルではなくテンソルの成分表示です。
レビチビタ(Levi-Civita)は人名です。
しかし、レビチビタの反対称テンソルは成分表示がSO(3)の下で不変な(ある直交右手座標系での成分表示がεならどの直交右手座標系での成分表示もεに成る)ので、成分表示をテンソルと呼ぶのでしょう。
12行目の εijk = -εjik = -εikj が反対称性を表す条件です。
εijk = -εkji という条件が書かれていませんが、 εijk = -εkji は εijk = -εjik = -εikj から導き出されます。
εijk = -εjik = εjki = -εkji.
//2021.07.03,09,10

12行目のR3×3×3は、言ってみれば成分が実数である3×3×3行列層全体の集合です。
行列層というのは私の造語であり、公式語ではありません。
行列段と名付けた方が良いかもしれません。
3×3行列が3層積み重なっているのが3×3×3行列層であり、これは外形がルービックキューブみたいな立方体だから立方行列層だと言えます。
3×3×3行列層の成分の個数は3×3×3 = 27個です。
Mを3×3×3行列層とすると、第k層第i行第j列に書かれている成分はMijkです。
百千万億兆といった単位を使うよりも 2.7×109 の様な書き方をする方が物理学では便利なのと同様に、添え字の個数が2より大きい場合について「行列層」の様な造語を作る事は本質的ではありません。2021.07.09,10

12行目の定義を使ってレビチビタの反対称テンソルの全成分を書くと、以下の様に成ります。
ε123 = 1, ε231 = 1, ε312 = 1, ε321 = -1, ε213 = -1, ε132 = -1,
ε112 = 0, ε113 = 0, ε121 = 0, ε131 = 0, ε211 = 0, ε311 = 0,
ε221 = 0, ε223 = 0, ε212 = 0, ε232 = 0, ε122 = 0, ε322 = 0,
ε331 = 0, ε332 = 0, ε313 = 0, ε323 = 0, ε133 = 0, ε233 = 0,
ε111 = 0, ε222 = 0, ε333 = 0.
反対称なので、CAN-2-1-2-16への補足説明と同様の理由で、2つ以上の添え字の値が同じだとゼロに成っています。
TEC-0-2-1-12の式から εijk = -εjik and εijk = -εikj and εijk = -εkji(∵εijk = -εjik = εjki = -εkji)
だから、i =j でも j = k でも i = k でも εijk = 0 です。2021.07.09,10

18,19行目のεは11,12行目で説明されているεです。2021.07.03

22〜24 行目の∂νの定義はTEC-0-1-43の補足説明欄の赤枠内に書かれています。2021.07.03

22〜24行目の内容をまとめると、
1Aμ(x) = -(∂/∂x1)Aμ(x), ∂2Aμ(x) = -(∂/∂x2)Aμ(x), ∂3Aμ(x) = -(∂/∂x3)Aμ(x), ∂4Aμ(x) = (∂/∂x4)Aμ(x).
//2021.07.03

23 ,24 行目の定義式は、
[∂ν Aμ ] ( x ) = ( ∂/∂x ν ) Aμ ( x ) と読まれるべきものであって、
ν [ Aμ ( x ) ] = ( ∂/∂x ν ) Aμ ( x ) と読まれるべきものではない。
ν [ Aμ ( x ) ] という概念は存在しない。(私の記号法では)
偏微分記号として ∂/∂x ν を用いる記号法は、変数 x への数値の代入が出来ない、という欠点を持つ。
初等力学正典で頻繁に出て来た d / d t という記号についても、同様の批判が成り立つので、これを用いて説明すると、たとえば、
( d / d t ) ( 5 t 2 + 3 t + 1 ) という式の変数 t に、 t = 3 を代入すると、
( d / d 3 ) ( 55 ) という意味不明な式が出来上がってしまう。
もちろん、 ∂/∂x ν や d / d t を用いる記号法を正当化する論法は構築可能だが、これらの記号法を用いて書かれた文字式の変数に数値を単純に代入してはいけない、という事実は、これらの記号法の、文字式の原則からの逸脱であり、その分だけこれらの記号法は朦朧としている。
これに対して、 ∂ν を用いた記号法は、任意の段階で変数への数値の代入が可能である点で、明快だ。
ν F については、 ν に自然数を、 F に関数を、代入する事が出来るし、
[ ∂ν F ] ( x ) については、そのような代入とは独立に、 x に R 4 の要素を代入する事も出来る。
ν の定義式:
∀ x ∈ R 4 ;[ ∂ν F ] ( x ) = ( ∂/∂x ν ) F ( x )
に、 ∂/∂x ν が用いられているから、 ∂ν の方が ∂/∂x ν よりも明確だとは言えない、だろうか?
そのような批判は当たらない。
なぜなら、この定義式の右辺を、 ∂/∂x ν を用いずに書く事が出来るからだ。
たとえば ( ∂/∂x 3 ) F ( x ) は、
 lim ( 1 /ε ) [ F ( x 1 ,x 2 ,x 3 +ε,x 4 ) − F ( x 1 ,x 2 ,x 3 ,x 4 ) ]
ε→0
に書き換えられ得る。
書き換えられた式に対して、 x 1 ,x 2 ,x 3 ,x 4 への数値の代入が可能な事に、注意されたい。2007.7.10





▲このページの上端へ行く


【SEOテキスト】宇田雄一04.3.20,CAN-2-1-1-22〜30,-∂A'(x,t)/∂t-∇φ'(x,t)=-∂A(x,t)/∂t-∂/∂t∇u(x,t)-∇φ(x,t)+∇∂u(x,t)/∂t=-∂A(x,t)/∂t-∇φ(x,t),(1/μ0)∇×A'(x,t)=(1/μ0)[∇×A(x,t)+∇×∇u(x,t)]=(1/μ0)∇×A(x,t),CAN-2-1-2-18,19レビチビタの反対称テンソルε∈R3×3×3,ε123=1,εijk=-εjik=-εikj(i,j,k=1,2,3),CAN-2-1-2-16〜19詳しく書くと、∀(x,t)∈R4;Fμν(x,ct)=-Fνμ(x,ct)(μ,ν=1,2,3,4),F4i(x,ct)=√ε0/μ0Ei(x,t)(i=1,2,3),Fik(x,ct)=3罵=1εiklHl(x,t)(i,k=1,2,3),CAN-2-1-2-24,25,∂1≡-∂1,∂2≡-∂2,∂3≡-∂3,∂4≡∂4,∂νAμ(x)≡∂/∂xνAν(x),CAN-2-1-2-29,4買ヒ=1ημν∂νλ(x)をημν∂νλ(x)と略記する。同じギリシャ文字を添字に持つ因子の積においては萩L号が省略されている、と解釈して下さい。