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第 22,28 行目の「連続性」を「有界連続性」に訂正します。

有界でなければ連続にはならないので、単に「連続性」と書いてあるだけでも良いのですが、表現は親切な方が良い、と考えました。



















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【SEOテキスト】宇田雄一,07.8.28,その勾配∇ψsの両方が、有界でかつ至るところ連続である事が、解が物理的であるための必要十分条件だ、とされ、この条件を使って、CAN-5-1-57-20〜58-5が結論として導き出される。宇田は、この推論の妥当性を隅から隅まで確認したわけではない。シッフ著「新版・量子力学・上」吉岡書店36〜43ページに詳しい解説があるが、そこにおいても、一般的な証明が与えられているわけではなく、シッフは、特殊な場合を論じる事によって一般の場合に共通して起こるであろう事態を示唆する、という説明術を用いている。その概略は以下のごとくだ。CAN-5-1-57の、@の場合およびAのE<E0の場合には、シュレディンガー方程式の解は、数学的には、|x|→∞で急減少する関数(1つではない)と|x|→∞で発散する関数(1つではない)の重ね合わせであり、(感じとしては、|x|→∞でexp(-β|x|)のごとく振舞うタイプの関数と、|x|→∞でexp(β|x|)のごとく振舞うタイプの関数の、重ね合わせ,β>0)その重ね合わせ(線形結合)の係数(複素数)を調節する事によって、原点近傍でのψsと∇ψsの両方の連続性を確保する事が出来るが、物理的見地(ψsの有界性)から、その重ね合わせにおける|x|→∞で発散する関数の係数は、全てゼロでなくてはいけない。そのため、調節に使える係数の個数が不十分となり、Eの値を調節する事も動員しなければ、原点近傍でのψsと∇ψsの両方の連続性を確保する事が出来ない。こうして、Eの値が限定されてしまい、E<E0ではEの分布は(次ページへ続く)