TEC-0-1-47
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TEC-0-1-47 初等力学正典

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[補足説明欄]

このページで、Mの固有値、Mの固有ベクトル、Mを対角化する行列を求める作業に取り掛かっています。
行列の対角化というこの作業は、数学内では特別に重要なわけではないと思いますが、具体的な問題への物理学理論の適用においては特別に重要です。
行列の対角化は、数学においても理論としては重要視されると思いますが、次数の大きい具体的な行列を対角化したいという欲求を数学は持たないのではないでしょうか。
この点、物理学では問題を解くにはどうしても次数の大きい具体的な行列を対角化する必要が有る、この問題が解けるか否かはこの行列を対角化できるか否かに掛かっている、という事態に直面する事が有ります。
そっち方面の研究に進む人にとっては、このページでの取り扱いはその入門編です。
当典内でも量子力学正典第3章§3-1で解くのは技術的には、固有値問題であり、これも(問題によっては抽象的な意味でのみ)行列の対角化です。2019.07.29;2019.08.04

1〜4行目の内容の根拠は、数学のおさらいに成りますが、以下です。
3行3列の単位行列を13と書き、3行1列のゼロ行列(列ベクトル)を03と書くなら、λがMの固有値であるとは、
Mξ = λξ つまり (M - λ13)ξ = 03
である様なゼロでない3行1列の行列(列ベクトル)ξが存在する事です。
その為には M - λ13 の行列式がゼロである事が必要十分です。
|M - λ13| = 0.
これは |λ13 - M| = 0 と同値です。2019.07.29

14〜16行目では、Mξ = 3ξ と書く代わりに (313 - M)ξ = 03 と書いています。
固有ベクトルは14〜16行目の式全体でも左辺全体でも右辺でもありません。
(x, y, z)が固有ベクトルです。2019.07.29;2020.12.05

17行目の式は14〜16行目の式の行列の行の意味での1行目です。2020.12.05

18行目の式は14〜16行目の式の行列の行の意味での2行目です。2020.12.05

14〜16行目の式の行列の行の意味での3行目は x/2 - y/2 + z = 0 ですが、これは、17行目の式の各辺から18行目の式の各辺を引く事によって得られるので、18行目の下に書き出されていません。
14〜16行目の式の行列の行の意味での3行目が1,2行目と独立でないのは、14〜16行目の式の左辺の3×3行列の行列式が0だからです。2020.12.05

19行目の左の式は、(17行目の式)×2 - (18行目の式) です。2020.12.05

20行目の最も左の等号の成立根拠は、18行目の式です。2020.12.05

20行目の左から2番目の等号の成立根拠は、19行目に書かれている x = -z です。2020.12.05

21行目に書かれている「規格化」というのは、(x, y, z)を定数倍(ゼロ倍は駄目)しても14〜16行目の式の解であるか否かは変わらない事を使って
x2 + y2 + z2 = 1
である様な解を求める事です。2020.12.05

22行目の右の等号の成立根拠は、19行目の x = -z と20行目の計算結果 y = z です。2020.12.05

24〜26行目の式は、19,20,23行目の結果をまとめた物です。2020.12.05

24〜26行目では、z = +1/√3 としても z = -1/√3 としても、どちらでも構いませんが、両者は線形従属なので、どちらか1方だけを答えとする必要が有ります。
Mの固有値3に属する固有空間の基底ベクトルを答えている、と考えて下さい。
規格化する事も必要では有りません。2019.07.29

27行目では「固有値」を誤って「固値」と書いてしまっています。
固有値を略して固値と言う事は有りません。2020.12.05

28〜30行目では、Mξ = (3/2)ξ と書く代わりに [(3/2)13 - M]ξ = 03 と書こうとしています。
等号と右辺を書き忘れています。
固有ベクトルは28〜30行目の式全体でも左辺全体でも右辺でもありません。
(x, y, z)が固有ベクトルです。2019.07.29;2020.12.05

次ページ以降に、このページの記事の続きが書かれています。2019.07.30


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【SEOテキスト】04.1.27宇田雄一λがMの固有値ならば|λ-2 1/2 1/2,1/2 λ-2 -1/2,1/2 -1/2 λ-2|=0∴(λ-2)3-1/8-1/8-(λ-2)/4-(λ-2)/4-(λ-2)/4=0,(λ-2)3-1/4-3(λ-2)/4=0,4(λ3-6λ2+12λ-8)-1-3(λ-2)=0,4λ3-24λ2+45λ-27=0,(λ-3)(4λ2-12λ+9)=0,(λ-3)(2λ-3)2=0,λ=3,3/2,Mの固有値3に属する固有ベクトルは、(3-2 1/2 1/2,1/2 3-2 -1/2,1/2 -1/2 3-2)(x y z)=(0 0 0){x+y/2+z/2=0,x/2+y-z/2=0,3x/2+3z/2=0∴x=-z,y=z/2-x/2=z/2+z/2=z規格化すると、1=x2+y2+z2=3z2∴|z|=1/√3,(x y z)=(-1/√3 1/√3 1/√3),Mの固有値3/2に属する固有ベクトルは、(3/2-2 1/2 1/2,1/2 3/2-2 -1/2,1/2 -1/2 3/2-2)(x y z)